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人がつい魅了されてしまう物語の黄金パターン「英雄の旅」とは?

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「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ

先日『「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ』という本を読みました。

 

「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ

 

この本は、元・任天堂企画開発者の玉樹真一郎さんが書いた本で、なぜかついやってしまうゲームの仕組みと応用方法のエッセンスを解説しています。

この本の中で、大ヒットしたゲーム「風ノ旅ビト」と「The Last of Us(ラストオブアス)」が「英雄の旅」という物語のパターンをなぞって作られているという説明されていました。

今回は、この「英雄の旅」の話が面白かったので紹介したいと思います。

英雄の旅とは?

そもそも英雄の旅とは何なのか?

英雄の旅(Hero's journey)とは、世界に語り継がれるあまたの神話に共通するパターンのことです。

神話学の巨人ジョーセフ・キャンベルは、世界にあまた存在する神話を分析し、あらゆる神話に共通する型の存在を示唆しました。その名も「英雄の旅」

「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ

 

「英雄の旅」は、言うなれば古来から人類が語り継ぎたくなるような物語の基本的な構造を抽象化した型です。

その構造(パターン)は、

天命を知り、決意して旅に出て、境界を越え、仲間と出会う。最大の試練に立ち向かい、変容・成長して、試練を達成する。(中略)「家に帰る」

 となるそうです。

この「英雄の旅」の円環構造(スタートと終わりが繋がる構造)こそ、あらゆる神話のパターンとなり、おそらく私たちがDNAレベルでワクワクする物語の基礎となるのです。

有名なところではジョージ・ルーカスやハリウッド映画業界もこの「英雄の旅」のパターンをうまく利用しているそうです。

ちなみに、「ついやってしまう」の本では、なぜ英雄が最後に必ず「家に帰る」必要があるのかについて説明もされています。これが本当に「なるほど!」と目から鱗が落ちる解説でした。

異世界転生モノは英雄の旅の優秀なフレームワーク

この「英雄の旅」の存在とパターンを知った後に考えると、「異世界転生」がこれだけ流行るのも納得の気がしました。

というのも、「異世界転生」という設定で物語を作れば、簡単に英雄の旅のパターンに乗っかったストーリーが作れるからです。

異世界転生は、主人公が強制的に死ぬことで女神に会い、異界へと送られます。

この時点で英雄の旅のパターン「天命を知る」「決意して旅に出る」「境界を超える」が達成されます。

そこから物語は仲間と出会い、チート能力を使いこなすようになり(変容・成長)、試練の達成となります。

若干「英雄の旅」と異なるのは、最後に「家に帰る」という流れがない異世界転生ものがあるという点ですが、これは逆に、その作品がどう終わりを迎えるのか一番の見せ所ではないでしょうか?

異世界転生作品は「英雄の旅」のパターンに物語を当てはめる最高のフレームワークだと思いました。

私生活や個人開発にも英雄の旅を組み込みたい

ここからは余談ですが、個人開発しか頭にない私は、どうにかこの英雄の旅の組み込めないかなぁと思いました。

一番簡単なのは、ゲーム開発のストーリーですよね。

RPGでも、単純なゲームでも使えるテクニックです。

「ついやってしまう」を読むと、さらにゲームを作るときのヒントが沢山あり、面白いゲームはここまで計算されていたのかと驚きます。

あとは、継続的に利用してもらうツールアプリでも一部のエッセンスを組み込むことができるはずです。

他にも、「自分自身」を前面に押し出すコンテンツを作るときにも有効な知識だと思います。

オンラインサロンとか、コミュニティサービスにはうまく利用できますね。

あと例えば、インターネット上では退職エントリーの記事は人気になりますが、これも今後の展開を期待させる物語だからでしょう。

退職する人間は、住み慣れた世界(業界)から、何かきっかけ(天命)があり、違う世界(境界)に新たに向かう人間です。その人間の物語に人は惹きつけられます。

 

他にもどんどん思い浮かびますし、「英雄の旅」のパターンは応用の幅が広そうです。

 

ちなみに、この「ついやってしまう」は本のボリュームは少ないながら、まるでエンタメ開発の秘伝のタレのレシピが公開されているような感じだったので、個人開発の方はぜひ読んで欲しいと思います。

 

終わり。

 

「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ

 

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