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村上春樹の「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」【書評】

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もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

「ノルウェイの森」で有名な村上春樹ですが、彼はお酒も大好きです。そんな彼が書いたウィスキーに関するエッセイを紹介します。

 村上春樹とお酒は切っても切れない関係

村上春樹の小説を読んでいる人はご存知ですが、彼の小説にお酒は欠かせません。村上春樹のデビュー小説「風の歌を聴け」では、「ジェイズ・バー」で主人公達が呑んだくれてますし、ビールがなんとも美味しそうに描写されています。

また、村上春樹は実際に若くして自分でジャズバーを経営していたことからもわかるように、彼はお酒と食事に詳しいです。

彼のエッセイの中で僕が一番好きな本が今回のテーマ「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」です。

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

村上春樹のシングルモルトウィスキーの聖地巡礼

この本は、村上春樹自身が、シングルモルトウィスキーの聖地、スコットランドとアイルランドに2週間ほど旅行に行った時のことをまとめています。

彼は様々な蒸留所を見学して、そのことを書いているんですが、語り口がやっぱり村上春樹で、彼のお酒との距離感の取り方が独特で不思議な世界が広がります。

この本を読むと、シングルモルトウィスキーがちょっと身近な存在になった気がします。そして、落ち着いた雰囲気のバーに行って、この本で紹介されたモルトウィスキーを頼んで見たくなるでしょう。

ささやかな本ではあるけれど、読んだあとで(もし仮にあなたが一滴もアルコールが飲めなかったとしても)、「ああ、そうだな、一人でどこか遠くに行って、その土地のおいしいウィスキーを飲んでみたいな」という気持ちになっていただけたとしたら、筆者としてはすごく嬉しい。

p.12

癖のあるウィスキーとそれを取り巻く癖のある人々

癖のある魅力的なウィスキーを作る人はやはり個性的であるのでしょうか。このエッセイに登場する人はどこか頑固です。そして、自分の人生をしっかり全うしています。

この本を読んだ後、本の中で紹介されたウィスキーを飲んでみれば、どこか脳裏で村上春樹が語った、そのウィスキーを取り巻く人々のことを思い浮かべるでしょう。

こんな素敵なウィスキーを作る人たちには本当に頭が上がりません。

お酒が好きな人も、村上春樹が好きな人も、両方が好きな人も、是非本書を読んでみて欲しいと思います。